2011年2月23日水曜日

ガラパゴス携帯とは ( ガラケー ) ~日本の携帯電話市場の特異さ~


1.日本の携帯電話の性能は世界でもトップクラス!!なんだけど・・・


スマートフォンの登場によって、今までのいわゆる”携帯電話”が影が薄くなっているのはガジェット好きとしては非常に悲しいことです。各携帯電話製造メーカーのパンフレットを覗いても、ページの大半はAndroid端末の紹介で埋まっているのが現状です。(”流行”が原因の一旦であることは否めないが)


以前の記事でも若干触れましたが日本の携帯電話は決して性能が悪いわけではないんです。ネット接続、カメラ、電子マネー、ワンセグ視聴機能など最先端の技術を備えており世界的に見ても非常に高機能なデバイス(機器)であることは間違いありません。


しかし、それだけの優れた技術を持ちながら、日本の携帯電話は世界では”全く”といって良いほど売れていない。下の図を見て頂ければわかると思いますが、携帯電話販売世界シェアはフィンランドにあるNokia(ノキア)で日本のメーカーはあろうことかその他(1%未満)に甘んじている状況なんです。















出典:Gartner(2011年2月)

このような状況をつくりだしたのが他でもない「ガラパゴス市場」です。


2.ガラパゴス市場とは ~ガラパゴス携帯(ガラケー)と言われる理由~

何度も繰り返すようでしつこいですが日本の携帯電話は”優れている”
というより、優れすぎてしまった(進化しすぎてしまった)ために、世界の規格と合わなくなってしまったと言えます。その流れを以下に示したいと思います。


  1. ”携帯電話”は日本人は登場間もない頃から皆が所持していた。
  2. 日本の各メーカーは、当たり前のように日本人に合わせてより便利に携帯電話を進化させた。
  3. 国外でも徐々に携帯電話が売れ始めたが日本国内とは異なる品質や機能要求、さらには全く別のニーズが存在した。
  4. 日本国内の市場が日本特有の要求に基づいた独自の進化を遂げている間に、世界では全く別のニーズで事実上の標準的な世界仕様が決定し、拡大発展する。
  5. 世界仕様が圧倒的多数となり日本の携帯電話は世界から取り残される。
参考:Wikipedia「ガラパゴス化



このように日本国内独自に進化した市場を、ガラパゴス諸島の生態系とかけまして「ガラパゴス市場」と呼び、その市場で生産された携帯電話のことを「ガラパゴス携帯(ガラケー)」と呼んでいるわけです。


これからガラケーはどこに向かうのでしょうか。おそらくAndroid端末にガラケーの機能を付けるという形に統一されて「ガラケー」という言葉は使わなくなるのだと思いますね。

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